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MY JOURNEY@イギリス

MY JOURNEY@イギリス

その6 オーストリア①

オーストリア
ミュンヘンからウィーンへ・・・

2000年4月7日
音楽、マリアテレジア、ザッハトルテ・・

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以外にあっという間で、でもかなり自分では長すぎと思ったドイツでの5泊を終え、一路オーストリアへ。
結局次のオーストリアが4泊予定で肝心のスイスが3泊。
しかも山の上では1泊しかできなくなったのがこの旅行計画の
一番悩みの種だったんだけど、これほどまでにドイツがおもしろくって安くって
良い国だったのでとても満足できたから結果的に良かったと思う。
南ドイツはまぁフランクはともかくハイデルベルグ以外は
行きたかったとこ周り切ったわけだし、
予定外にオーバーアマガウとかのいい発見もあったし大成功だったでしょう。
次回のドイツはベルリンを中心に北!
それにハイデルベルグとローテンブルグを組み合わせて周りたいなぁ。


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さて、音楽の都ウィーンへ。
このへんで春ではなく今のシーズンはまだ冬だって
わかったのであまり素敵なことは期待せずに観光だけ楽しむことにしましょう。
ガイドブックを見てても、汚い格好でコンサートは無理なので
観光だけと思っても、見所は沢山。
市内観光はもちろんだけど、郊外になってくるとシェーンブルン宮殿と
音楽家たちの墓地、シューベルトゆかりの地ツアーと
ベートーベンの方のハイリゲンシュタット。どれかを選ばないと時間は足りない。とにかくシェーンブルン宮殿は絶対見てみたいから音楽家を選ばないと。
墓地は結構観光地化されてないただのお墓を
地図を頼りに探すって感じだったので、
やはりハイリゲンシュタットを見てみたく、ベートーベンを選んだ。
その理由のひとつにハイリゲンシュタットしか飲めないホイリゲっていう
できたてのワインが・・ひとつじゃなくてメイン?にあったのもあるけど。
でも彼の生家と彼が田園を作曲した小道があるってことでぜひ見てみたい。
何せ記憶には薄いけどあの「ハイリゲンシュタットの遺書」の土地だもんね。

憧れのドナウ川もぜひと思ってたけど
ライン川下りできなかったせいもあって川は見るだけでいーやって。
結局、結果的にはウィーンで山ほど見れると思って前日のツアーでも
ちらっとしか見なかったドナウの本流は
ウィーンで見ることはできなかったんだけど・・
まるでセーヌを見ずしてパリを旅したいつかの誰かのよう。


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ウィーン観光。

さて、とにかく無事にウィーン到着。
宿は駅の近くでとてもきれいってところじゃないけど、
作りとかちょっとウィーンぽい。何かこう少しドイツより芸術的になった感じ。
ドアが防音で二重になってて騒音対策か?って怖くなったけど・・
案の定?最初の部屋の隣人はドラッグやってそうにうるさいカップルで、
これは夜寝れないかもって思った。
めっちゃむかついたのでフロントに行って部屋替えを要求。
替われなかったら死ぬかと思ったけど替われて良かった。
前の部屋より広くてましになって満足。静かだったし。
とりあえず荷物を置いてウィーンの街へ繰り出す。

地下鉄で街の中心部まで出て、とりあえず最終目的地はシュテファン寺院を
目指して、市内の見所を見ながら歩き出す。
まずは何よりオーストリアに入ったのだから彼に挨拶しないと。
後でザルツブルグでたっぷり会えるとは思ったけど、
この国に入った途端彼の顔がチョコレートになって、
駅の売店や街角で山ほど売っている。
ブルク庭園にいる彼の銅像はどこに?と歩き出して、銅像を発見!
いかり肩のかなり大柄の男だ。
どうしても映画アマデウスでの、病弱で小柄で女の子みたいだった
私の彼へのイメージとは違いすぎる。似ても似つかない!
でもこれが外人と日本人のセンスの違いなのだろう・・と彼の写真を撮る。
また少し歩き出したら・・やっとブルク庭園に入ったという表示。
え?やっぱ彼はこの先に?その通りだった。
ちゃんと素敵な庭園の一角に、黄色いポピーで
ト音記号の形に彩られた素敵なお庭を眺めて、
小柄で女の子みたいな彼は立っていた。
何だか「やっと会えたね・・」っていう感激があった。
「アマデウス」を見て彼のファンになってからもう十年くらいだもんな。
やっぱりオーストリアは彼にまつわる憧れの国だったし、
ザルツブルグへの思い入れはあるけど、ウィーンは本場だからね。
人通りの少ない公園でおじさんをやっと見つけて彼との写真を撮ってもらい、
多分信用できない外人写真センスをおそれて庭と彼の写真を自分でも撮って、王宮へ。
左にはウィーン美術史博物館と自然史博物館を両側にかかえた
マリアテレジアがいて、またまた感激。ここは彼女の国だもんねー。
ベルばらのみの知識とはいえ、彼女が偉大な女王様だったことは
じゅうじゅう心得ております。右側が王宮。
王宮の庭園の向こうに、充分遠景できれいな市庁舎が望めたので
足元まで行くのはやめ、王宮をぬけてシュテファン寺院を目指すことに。
街並みもウィーンぽくなりだしてうれしくなる。
ぜひザッハトルテも食べないとね。
やっぱりドイツと違ってやたらケーキ屋とかカフェが目立つ。
どこのウィンドーもすごい芸術的なケーキが並んでたりして
ちょっとウィーンを実感。少し迷ったけど雨も降り出し、
シュテファン寺院とペーター教会を間違えて入る。
でもここも十分きれいで素敵だった。
後で絵葉書を見てもこの二つが並んでたりして、
ガイドブックには紹介されてないのに、
かなり有名で大事な観光ポイントらしかった。間違えて良かった。
ほどなくして間違いに気づき、歩きはじめたら・・
ガガーン!と突然そびえたったシュテファン寺院!
あまりの大迫力と蜃気楼のように見えもする
あまりに非現実的な迫力&美しさにクラクラして、しばし見とれる。
ほんとにどこかから蜃気楼でも映し出しているかのように、
目の前にあるんだけど、でもなんか信じられないような
つかみどころのないきれいさ。今まで見た教会の美しさナンバーワンを
私の中で更新した。でも、残念ながら工事もしてて、
時間もギリギリ5時くらいだったので中を見ることはできなかった。
あんな大きな寺院の内部を見て周るほどの気力がなかったから、
それはそれで良かったけど、やはり今思ってもこの旅の残念無念のひとつだった
ことに間違いない。


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ザッハトルテ!

とりあえず目的の市内観光コースを果たしたので、
第二の目的「ウィーンのカフェ体験」をするためにカフェを物色。
結構混雑していてウィンドーの素敵な一件に入る。
店内で食べたいお客さんは二階、下では持ち帰るお客さんがいっぱい買ってる。
インテリアも木造りで、でもゴールドとかの調度品があって、
想像してたウィーンそのものって感じ。
ウェイトレスの人たちは腰にバッグをかけてる。
二階にもウィンドーがあって自分で見て選べるようになってた。
入る前からザッハトルテと決めてはいたけど、
色々見ると目移りしてしまってどれもおいしそうで、
単なる浅黒い四角い固まりのザッハトルテがその中で一番見た目が悪い。
でも見た目と味は比例しないというイギリスの教訓もあるし、
初志貫徹してザッハトルテとモカのコーヒーを頼んでワクワクして待つ。
もちろん写真もかなり撮りにくかったけど撮ったし、いざ!…
しかし、私のイメージしてたザッハトルテとは違った・・
少し硬くてかなり甘い。
もう少しなんかティラミスのような甘さと柔らかさを期待してたんだけど・・
うーむ。味だけは納得行かなかったけど
雨のウィーンでのカフェでのひとときは十分満喫できまして。
お店を出て今日の夕食にと決めたガイドブックおすすめの
セルフレストランに向かって歩き、すぐ発見。
何だかすごい大きな店内でセルフにも活気がある。
ゲートをくぐって野菜、サラダ、ステーキ、パスタ、ワイン、
色々なコーナーがこれでもかと攻めてくる!
お寿司まであってかなりそこでは立ち止まってしまった・・
結局とにかく野菜不足解消のためのサラダとパスタに
小さいお寿司を買って席へ。お寿司はもう・・
なんで他の物にしなかったんだろうって後悔したけど、あとはおいしくって。

暗くなると駅の周りが怖い。実際怖くてダッシュしなければだった!
今日は久しぶりにテレビがあるし!
バスルームは鍵がかかっててキーをフロントでもらって有料だった!
けち~!

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2000年4月8日
ベートーベンにホイリゲで乾杯!

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ウィーン二日目。
本日の予定はシェーンブルン宮殿とハイリゲンシュタットの二本立て。
まずはシェーンブルン。少し郊外というところにあって気分が変わった。
駅から宮殿までは少し遠いようだけど要は敷地が広すぎて
壁ずたいに歩いていく感じ・・駅前にモーツァルトみたいな格好した人たちが
コンサートの宣伝してたのにちょっと心奪われたけど
私のような旅人には彼らの商売心はそそられないらしい。
やっと正門にたどりついた!すごい大きい~今まで見てきた宮殿とは違う!
レモンイエローの外壁が何より素敵。
内部はそれなりに駆け足で周ったけどかなり広くて広くて疲れきった。
ちなみにシェーンブルンは美しい泉という意味だそうな。
ハプスブルグ家のイメージしかなかったけど、
もちろんそのはるか昔からいろんな人たちが住んでいたようで、
天使のようなふわふわのドレスを着た女の人の絵葉書を見て
「マリアテレジア!」と思ったのに違う人だったり。
やっぱり彼女は彼女っぽい顔だった。
マリーアントワネットもここで産まれ、15歳でルイ16世に嫁ぐまでの
少女時代を過ごしたわけで。ふらふらになってやっと内部を見終えて庭園に出たら
ものすごく広くてきれー!裏側の方が宮殿自体もすごくきれい。
グロリエッテまでのぼろうと思って歩きはじめたけどあまりに庭園が広すぎて、
丘のふもとでグロリエッテ行きの馬車が止まってるのを見てあきらめる。
そのかわり日本庭園と温室を見に行くことにした。
動物園も見たかったけど有料だったのでやめた。
動物園の入り口のスタンドで軽くランチを取って、
いざ!歩いていても本当に広さを感じるし時々馬車が通って別世界にいるよう。
日本庭園はなるほどって感じで温室は有料だったけどせっかくだし入ってみた。
まぁ伊豆との違いはわからない程度だったけど、
きれいな鮮やかな色の花を見たのは久しぶりだったし少し南の方が懐かしくなった。
一番はっとするほどきれいで写真を撮りたかったお花の下のベンチで
中年カップルがいつまでも座っていたのでどかなかった!
時間もないので適当にひきあげて、
駅に戻って今度はハイリゲンシュタットへ。こっちは終点。

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ハイリゲンシュタットの小道

小さい村か町だとたかをくくっていたのに駅を出たら結構開けていて
どこが一体ハイリゲンシュタットなのか全く見当がつかない。
何だか工場なんかも多くて人通りも少ないし昼から怖い感じ・・
何度も何度も地図を開いて迷って迷って・・
彼の生家より先にベートーベンシュトラーゼの方を先に見つけてしまった。
ここまで所要何時間?
かの有名なベートーベンなのだからもっと表示があったり
人の流れがあると思ったのが間違いだった。
まるで私がマニアのように私以外の観光客なんていない。
たまに地元のおばさんやおじさんが歩いてるだけ。
でも路地の裏とか迷ったお陰でちょっとした素敵な風景も見れたからいいか。
小道は小川に沿っていてとっても気持ちが良かった。
残念ながら田園は正確に私の記憶の引き出しから再生されなかったけど、
彼の胸像をひとまわりして帰り、とっても旅っぽい雰囲気。
彼の生家をやっと見つけて入ると・・何だかやけに日本語が目につく。
小さな小さな机だけ置いた受付でおばさんにお金を払うと
何も言ってないのに日本語ガイドブックなどをすすめられる。
音楽が聞けると思ってきたのに静かでがっかりしたけど
その後に外人のお客さんが来たらおばさんはCDをかけてくれた。
とても想像していたようなすごい資料館でなく
素人が並べたような質素なものだったけど展示品はやはり素晴らしく、
彼のピアノと聴力を失った苦悩を綴った直筆の手紙なんかには
ものすごく心打たれた。
見学者の感想が記された本にはいーっぱい日本人が書いていて、
やっぱパトラッシュもベートーベンも日本人しか集まらないのかーって納得。
でも、同じ日に沢山来ていたようでどうして会わないのか?
東洋人すらここではまだ見かけてないよ。彼らは観光バスで来たのか。
オーケストラのメンバーの人たちで感激もひとしおだったみたい。


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やっと出会えたホイリゲ!!!!!!

彼の家を出てすぐ隣を興奮して探すとあったあった!
目印の松の枝!
思ったより素敵な店構えに大興奮~
今日のしめくくりはお楽しみだったホイリゲ!
中に入っていくと中庭が続いていてかわいいお庭と建物で
すごいヨーロッパっぽい雰囲気だった。
中もとても素敵で、多分このおばさんが朝から仕込んでいたっぽい
手作りのお惣菜がずらっと並んで、奥では一組だけパーティーをやってるようで
店内はとっても静か。
こんな昼から飲みに来る人オーストリアにはいないのかなぁって
少しためらいながらもホイリゲとどれもおいしそうで迷ったけど
アスパラのサラダを注文。ほどなくして運ばれて来て・・
はぁ!言葉を失うおいしさ!
ホイリゲはウィーン特産の出来立ての白ワインで「今年の」っていう意味。
ここでしか飲めない新鮮さって言うのが本当に実感できる
今まで飲んだことのないような若々しい白ワインだった!
甘さとか味とかはそんなにすごい好みじゃなかったけど、
若いっていうのはもうピッチピチ!女子高生のお肌みたいな気分?
そして本当にほっぺた落ちてしまったアスパラ!
もう何をどう頭をひねっても何が入っているかわからないものすごい味だった。
一生忘れられない涙出まくりの味で、
このサラダのせいでホイリゲがまたどんどんすすみ、
少し空腹だったせいもあってかものすごーく酔いが回って
めっちゃくちゃいい気分になってしまった!
一人旅をしていてあんなに酔ったのもいい気分になったのも、
おいしいお酒と食べ物に酔いしれたのもあれが初めてでした。
顔が真っ赤になってるのはよくわかって恥ずかしかったけど、
だんだん気にならないぐらい気分がよくなってしまって・・
ホイリゲは3杯くらい飲みたかったけど帰りのことを心配して
早目に切り上げることにした。
あーあの店絶対またいつか誰かと一緒に行って
全部のお惣菜を試して心行くまでホイリゲを飲みたい!

帰りは下り坂でヨイヨイ~いい気分で危険を感じたけど
国際電話とかかけちゃってすっかり酔っ払いを自覚。
電車に乗り込んでウィーンへ帰る。
それにしても春の旅は本当に自然に助けられてるって痛感。
天気も比較的いいし、まだシーズンとしては冬だけど
日差しが冬よりきれいで気持ちいいし、夕方の明るい時間が長いので
これで真冬だったら寒いわ雨だわ危ないわで大変だったろうな。
4月の今回は本当に太陽に感謝!

ウィーンに帰って今日は部屋食しようと思って
昨日場所も見つけたシーフードの有名チェーン店Nordseeでテイクアウト。サーモン久しぶりだなぁ・・いろんなものが新鮮でおいしそうだった。



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